初日が大幅に遅れ、千秋楽近くに休演になるなど、満身創痍でなんとか上演できた感のある雪組公演、ハッピー・ニュー・ミュージカル「ボイルド・ドイル・オン・ザ・トイル・トレイル」(生田大和作、演出)とウィンター・スぺクタキュラー「FROZEN HOLIDAY」(野口幸作作、演出)が、12月13日に宝塚大劇場で、千秋楽を迎えました。
千秋楽から2週間経った12月26日、雪組トップスター彩風咲奈さんが宝塚歌劇団を退団されることが発表されました。
彩風咲奈の退団は来年10月
雪組トップスター彩風咲奈さんが次の大劇場公演「ベルサイユのばら -フェルゼン編-」(兵庫・宝塚大劇場=来年7月6日~8月11日、東京宝塚劇場=同8月31日~10月13日)で宝塚歌劇団を退団されることが発表されました。
2024年4月の東上公演が彩風咲奈ドラマティック・リサイタル「ALL BY MYSELF」であることや、雪組全国ツアー「仮面のロマネスク」「Gato Bonito!!」を2番手の朝美絢さんが主演し、トップ娘役の夢白あやさんと共に全国各地を回ることなどから、もしかしたらという気配はありました。
しかし、今年8月に花組トップスター柚香光(ゆずかれい)さんが2024年5月に退団することが発表され、続いて月組トップスター月城かなとさんが2024年7月に退団されると言うことが発表されたので、宝塚歌劇110周年という記念の年にトップスターが3人続けて退団することはないだろうという思いもありましたが、3公演続けてトップスターが退団することになりました。
花組トップスター柚香光さん、月組トップスター月城かなとさんの退団については、こちらの記事をお読みください。
彩風咲奈さんの退団理由は?
彩風咲奈さんは退団理由について、発表の翌日の記者会見で次のように語られました。
「(2021年4月にトップに)就任した時から、次の一番の大仕事は宝塚を卒業することだなぁと頭にあり
実際に退団を意識したのは、一度全公演を中止して、仕切り直しで上演した2022年夏に梅田芸術劇場で上演した「ODYSSEY」。「その時のお客さまの温かさとか、今でも思い出すと涙が出るくらい幸せな公演でしたので、そのときにそろそろかなと」。
集大成となる公演「ベルばら フェルゼン編」は7年目13年に新人公演最後の主演を務めた思い出の作品。「私が宝塚を目指したきっかけが2001年の『ベルばら』。ご縁がつながっているような気がして、ぜひこの作品で退団をしたいな、と思いました。
愛媛県出身。中学卒業後、宝塚音楽学校に入り、2007年に首席で入団し雪組一筋で成長を遂げた。「私のことをすべて分かってくださっている方々ばかりで、下級生に至るまで明るくて優しくて、私の方が見守ってもらっているようなこともたくさんありました」と感謝。「1回やるのに100回練習。完璧にはやれない。自分でも“カッコいいトップスター”ではなかったなって、すごく思うんですけれども、自分をさらけ出せる環境を、みんながつくってくださったおかげ。これから先も男役としての集大成をお届けしたいという気持ち。転んで、もがいている姿も、全部みんなに見ていただきたい」と話していた。
彩風咲奈さんの退団後の計画は?
彩風咲奈さんの宝塚歌劇団を退団後については、発表されていません。
今回からお決まりだった結婚についての質問も控えることとなりました。
夢白あやさんは残留
2人めの相手役のトップ娘役夢白あやには「あやちゃんには、自分のタカラヅカ人生をまっとうしてから退団してほしい」と告げ、その後、「自分はまだ、やるべきことがあると思います」と返答があったということで、夢白あやさんはそのままトップ娘役として残留することが予想されます。
宙組劇団員の転落死した問題で揺れている宝塚歌劇団だが、雪組は13日に大劇場公演「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル」千秋楽を迎えたばかり。「お客さまはいつもそばにいてくださったんだということを改めて実感した公演でした。この立場に就任してからコロナとかもありましたが、『今自分にできることは何か』をどんな状況の時でもずっと問い続けながら舞台に立っておりました」と語った。
雪組トップスター彩風咲奈さんの退団は、来年の10月。それまで、健康で無事に予定された公演を駆け抜けてくれることを願っています。
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