芝居・ショーともに好評だった宝塚歌劇月組公演「フリューゲルー君がくれた翼」「万華鏡百景色(ばんかきょうひゃくげしき)」が宝塚大劇場での千秋楽を終えた翌日、月組トップスター月城かなと(つきしろかなと)さんの退団が発表されました。
月城かなとの退団は来年7月
月組トップスター月城かなとさんが次の大劇場公演ミュージカル・ロマン「Eternal Voice 消え残る想い」、レビュー・アニバーサリー「Grand TAKARAZUKA 11!」の東京公演千秋楽の2024年7月7日をもって宝塚歌劇団を退団されることが発表されました。
2024年1月の梅田芸術劇場公演「G・O・A・T」がコンサートであることや、次の大劇場公演が「消え残る想い」という意味深な題名であることなどから、噂はありました。
しかし、今年8月に、月城かなとさんと同期の花組トップスター柚香光(ゆずかれい)さんが2024年5月に退団することが発表されたので、宝塚歌劇110周年というめでたい年にトップスターが2人続けて退団することはないだろうという思いもありましたが、2公演続けて人気のあるトップスターが退団することになりました。
花組トップスター柚香光さんの退団については、こちらの記事をお読みください。
月城かなとの退団理由は?
月城かなとさんは退団理由について、発表の翌日の記者会見で次のように語られました。
「トップスターに就任というお話をいただいた時、歴代の月組トップスターのお名前をあらためて拝見し、自分だけのことではなく、月組の伝統を引き継ぐ役割をいただいたのだと感じました。その上で、どのタイミングで次代に引き継ぐのがベストかと考え、大劇場公演5作での退団を決意しました。」
そして「早い段階で自分のゴールを決めたことで、頼もしいメンバーが経験を積んで成長し、最高の状態で次に繋げられるように、前向きに進むことができたと思います。そして、宝塚歌劇110周年という節目の年に月組が新しく、さらに愛される組に進化すると信じています」と続けられました。
ここ10年余り、「いつもチケットが余っていて、余り人気のない組」だった月組をお披露目公演から、チケットが前売り段階で完売するという人気の組にのし上げたトップスターの、あくまでも組の伝統を大切に引き継ぐという姿勢に深く感動しました。
また正式に、本人の口からは語られませんでしたが、2019年に舞台上で怪我をして、長期休養した影響でトップスターとしての激務にそろそろ限界が来ていたのではないかなどと、噂されていたりもしています。
あくまでも噂ですが、同期の花組トップスター柚香光(ゆずかれい)さんや、星組トップスター礼真琴(れいまこと)さん、また月城かなとさんの2期上である雪組トップスター彩風咲奈(あやかぜさきな)さんなどと比べると、ショーでの運動量が全く違うことなどから、怪我の影響はあるのかもしれません。
月城かなとさんの退団後の計画は?
月城かなとさんの宝塚歌劇団を退団後については、発表されていません。
しかし、宝塚屈指の美貌の持ち主であり、体型もそれほど大きくないので、女優としての活躍が期待されています。歌唱力、演技力には定評があるので、舞台や映像の世界でその美しい姿を拝見するのを楽しみにしています。
海野美月も同時退団
月城かなとさんの相手役である、月組トップ娘役の海野美月さんも、同時に退団することが発表されました。記者会見では、月城かなとさんからはかなり早い段階で、(5公演という)退団の時期を知らされており、最後まで一緒にいたいと思ったことや、「自分の人生だから自分のタイミングを考えて」と考える時間をもらえたことなどが語られました。
海野美月さんは早い時期から新人公演や別箱のヒロインを重ねており、月城かなとさんの相手役はトップ就任前からほぼ海野美月さんだったことや、同じく遅めにトップ娘役に就任した雪組トップ娘役に就任した朝月きわさんが潔く3作で退団したことなどから、もう少し早く退団してほしかったという声も囁かれており、引き際の難しさを感じます。
月組トップスターコンビの退団は、来年の七夕。それまで、健康で無事に予定された公演を駆け抜けてくれることを願っています。
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